bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

国家

成人の日に思う。

ラジオから三連休の天気が云々と聞こえている、そこでようやく気が付いた。 1月8日は月曜日だが成人の日ゆえ土・日曜から続いて3連休となるのだ。 成人の日が1月8日とは何とも居心地が悪い。 かつて成人の日は1月15日と決まっていたはずだ。 腑に落ちない…

Jアラートに思う

Jアラートは正式名称を「全国瞬時警報システム」という。 国が、時間的余裕がない有事の際に、住民に情報を届けるために使われるシステム。 有事を察知した場合、内閣官房が総務省消防庁のJアラート送信システムを使って 主に携帯電話会社と市町村の受信機に…

有事と戦争ー建国の本義を忘れるな

ロシアのウクライナ侵攻に端を発して台湾有事や北朝鮮のミサイルなど我が国の国防議論が活発化しています。そこで気になるのは国防が即戦争に結び付ける論議が大手を振ってまかり通っていることです。 歴史を遡れば、 日本国憲法公布(1946年11月3日)直後の…

国家の恫喝

10月14日の報道によると「河野太郎デジタル相はマイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い紙やプラスチックカードの健康保険証を2024年秋に廃止する方針を発表した。既存保険証の新規発行を停止することで、マイナンバーカードへの置き換えを推し進める…

敗戦と終戦

また「終戦記念日」がやってきました。 「敗戦責任」を不問にしたまま「敗戦」を「終戦」と言い換え戦争の総括を放置してきた国家(そして国民)の「欺瞞」、その結果として歴史継承なき「虚妄の国体の生成」そして問題の本質を回避することでリスクを蓄積さ…

安倍元首相の国葬に異論あり。

今朝の産経新聞によると、『岸田文雄首相が14日、参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の「国葬」を秋に実施する方針を表明した。昭和42年の吉田茂元首相の国葬以降行われておらず、戦後2例目。 政府内にも慎重論があったが、首相が押し…

憲法記念日に思うこと

憲法記念日に思うことは毎年のように同じことだ。 一つは、我が国は名目だけは独立国家というものの未だ占領下から脱し得ない状態つまり永久敗戦国であるということ。 もう一つは、その状況を変革しない限り、憲法を改正したところで独立国家になるわけでは…

崩壊する民主主義

そもそも民主主義とは、市民が自由選挙で選出した代表を通じて市民としての権利を行使しかつ責任を負う統治形態というものだが、 いくら美辞麗句を並べようと所詮は数の論理による統治形態である。 統治者と被治者である市民との間を媒介するのが選挙で選ば…

民主国家と強権国家

国際情勢を論じる際に民主国家と強権国家という二項対比を前提とした議論が盛んです。しかし私はどうも気になって仕方ありません。二項対比は是非を論じるに容易な手段ではあります。しかし、ふたつの陣営を比較する前にまず「国家」とは何か、その本質を明…

アメリカの「ダブル・スタンダード」

アメリカの対外政策は「自国のダブル・スタンダード」(アメリカ・ファーストという国家理念に依拠した民主主義と孤立主義)を、国際機関のなかに植え付ける(embeded)ことに本質があるのではないかと思います。ウクライナ侵攻にともなうロシアのジェノサイ…

憲法と戦争

岸田首相は首相就任の直後から、憲法改正に言及し「今こそ改正を成し遂げなければならない。国民的な議論を盛り上げていく」と並みならぬ意欲を示しています。 私がいつも不思議に思うのは、憲法改正というと真っ先に話題に上がるのが、どうして個別条項でし…

アメリカはなぜウクライナを軍事支援しないのか。

ロシアのウクライナ侵攻に関する米国の対応を見ていますと、米国はもはや民主主義の旗手でもなく社会正義の使者でもあり得ません。米国が行ってきたベトナム戦争に始まる他国の戦争や紛争への積極的な介入は、すべて失敗でした。このために多くの若者を失い…

国際連合とは戦勝国家の免罪符か。

2月24日、ロシアは突如としてウクライナへの軍事攻勢を開始しました。プーチン大統領は「我々の抗議に対してNATOは東への拡大を続けている」とNATOを非難し、ウクライナに対して現政権の退陣・非軍事化・中立国化(NATOへの非加盟)を要求しています。ウク…

なぜロシアはウクライナに侵攻するのか

どう考えても一方的で不条理としか思えないロシアのウクライナ進攻。 その背景について、大ロシア主義(昔のソ連邦)の復活だとかプーチンの誇大妄想とか様々な議論がなされていますが、地政学的な見地からの意見は見られません。 そこで、独断と偏見による…

七世紀にあった日中戦争

7世紀の日本には大きな出来事がありました。それは中大兄皇子などを中心とした宮廷勢力が豪族の長であった蘇我氏を滅ぼし大化改新を行ったことです。巷間言われるように、中大兄皇子が蘇我氏を滅ぼさなければならなかったのは単なる権力争いではありませんで…

永久被占領国、日本

新型コロナの感染防止対策で失敗してきた日本政府ですが、今回は異例ともいえる迅速さで日本政府はオミクロン株感染防止の手段を講じ徹底した水際対策を実施してきました。そのためか欧米各国に比し感染者数は微少に抑えられ見事な手際だと感心していました…

COP26と「新しい資本主義」

先日、気候変動問題に関する世界会議COP26が英国グラスゴーで開催されました。 この会議には日本から岸田首相が参加、2050年カーボン・ニュートラル達成への日本国の決意、そしてアジア諸国のエネルギー・トランジションに最大1000億ドルの支援を行う意向を…

GDP成長より気温低下。

自民党の総裁選挙は、実質的には一国の為政者を選出する選挙にもかかわらず、国のリーダーとして提示すべき国家ビジョンが語られぬまま総裁選は大義なき戦術論に終始して総裁が決定された。直後の衆議院選挙も保守政党と野党によるお定まりの馴れ合い政権奪…

ようやく謀略戦に勝った日本

7月23日に開幕した東京オリンピックは、日本の快進撃が続き既に過去最高の17個の金メダルを獲得しています。 心から日本選手の大活躍に大きな拍手を送りたいと思います。 そして、日本政府と招致委員会にも乾杯です。あの戦争で大きな敗因となったのが謀略戦…

「民主主義と七不講に近づく日本の政治」

最近の世論調査によると各種選挙の投票率は50%を割るのが通常であり、いわば選挙権を有する国民の半数が政治参加をしない状況のようです。 つまり国民の半数に過ぎない参加者による多数決決定主義、その結果がすなわち全国民の意思表示だと政治断定されるの…

「あの戦争は何だったのか」書評

「あの戦争は何だったのか」保坂正康 著(新潮新書) 三年八ヶ月にわたる太平洋戦争、それは当時の日本人の国民的性格がすべて凝縮した最良の教科書だと著者は言います。本書から学ぶ日本失敗の要因を挙げてみました。 ー(国家目標と思想の不在) 日本軍は昭和1…

憲法九条改定を切望する人達に贈る惹句

「自衛隊いまこそクーデター絶好のチャンス!」 妄想と暴走により国家存続の危機をもたらした安倍前首相。その跡を継いだのがヤクザチックな菅首相。国民のためという謳い文句を掲げたが、国民イコール既成権力者とばかり、持てる者への手厚い公助そして持た…

新型コロナワクチン接種の予約に思う日本の矛盾。

私はワクチン接種のクーポンと予約通知を一週間前に受け取りました。申し込みが今日の朝9時からでしたので、その時間に指定のウェブサイトをクリックして数分で2回分の接種予約が完了しました。しかも会場は歩いて数分の所に申し込んでOKです。そのあとマイ…

福島原発の汚染水処理は愚行だ

本日のニュースを聞いて三度びっくりしました。 政府は、「東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける放射性物質を含む 処理水を国の基準を下回る濃度に薄めて海洋に放出する」ことを決定したというのです。 一つは、菅政権の外交オンチです。 バイデン大統…

新型コロナ感染に思うこと。

COVIDー19感染が社会的問題となり一年を経過した。この間の日本政府の対応は決して褒められるものではなかったと思える。よく言えば臨機応変、悪くいえば無節操、その結果として国民は右往左往させられてきたと言えるのではないだろうか。結局のところ今や頼…

沖縄と米軍基地

問題の本質は沖縄の悲嘆を枕に惰眠を貪るわたしたち国民の腐敗した倫理体質ではありませんか。あの戦争でわが国は敗戦まぎわに本土決戦を宣言しました。ところが実際に敢行したのは沖縄だけです。さらに敗戦後は四半世紀にわたり米国統治下に放置したまま誰…

生命より経済を選択する日本政府

GO TOキャンペーンというキャッチフレーズのもと特定の業界に税金を使い支援する政府の経済政策には大いに疑問を持ちます。 COVID-19禍の影響は、その度合いの多寡はともかくすべての産業界にわたるものです。 それなのに、なぜ特定の業界のみが政府支援策の…

三島由紀夫の命日に思う。

三島由紀夫が市ヶ谷台で自決し果てて今日でちょうど50年。三島の最後の言葉「仕方なかった」。中心がないまま確たる目的もなく東洋の果て風に流されるまま漂流する日本。仕方ない国家はこのまま朽ち果てるのでしょうか。三島由紀夫の次の言葉を思い出します…

アメリカ大統領選挙に思う、社会のシンギュラリティ。 

アメリカ大統領選挙ではトランプ、バイデン両候補による政策論争はほとんど見られぬまま両者の非難応酬のうちに国民投票が終わりました。 今回の選挙ではトランプ大統領の独善的な政治行動がアメリカ社会をトランプ派と反トランプ派に国民を分断させたといわ…

大阪都構想の本質的問題

まず一番の問題は、政治というものが政治家と既得権益層が主体のものになっていることです。つまり主権在民と憲法ではうたいながら、肝心の国民という主語なき政治が横行しているということです。大阪都構想も大阪市民からの発案ではなく政治家を騙る詐欺師…