bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

日本文化

成人の日に思う。

ラジオから三連休の天気が云々と聞こえている、そこでようやく気が付いた。 1月8日は月曜日だが成人の日ゆえ土・日曜から続いて3連休となるのだ。 成人の日が1月8日とは何とも居心地が悪い。 かつて成人の日は1月15日と決まっていたはずだ。 腑に落ちない…

マイナンバーカードの混乱は手段の目的化が原因だ。

現在マイナンバーカードの累計申請数は総務省ホームページによると97,157,317で人口に対する割合は77.2%に達しています。一方、マイナンバーカードに関連するトラブルが続出しております。 そもそもマイナンバーカードの発端となったのはマイナンバー制度で…

ワールドカップ2022と太平洋行進曲

FIFAワルドカップ2022に出場した日本チームの大活躍にはまさに眼を見張る思いである。試合前から劣勢が予想されたドイツそしてスペインと立て続けて逆転勝ちを収めたのである。 この奇跡的な出来事に国内のメディアは舞い上がりサムライ・ブルーの報道に明け…

上田の近況

新幹線のホームから「OYO」という文字が目に飛び込んできた。上田駅お城口の横にあった長期滞在用の東急インがなくなり、インドのホテルチェーンOYOホテルになっている。OYOは既存ホテルの買取で急拡大し世界6位、東急から買い取って開業したものだろうか。 …

眞子さまのご結婚

秋篠宮家の長女・眞子さんと小室圭さんは、結婚されて日本を離れニューヨークでの生活を始めました。 眞子さまのご結婚については、小室さんに関する醜聞から賛否両論がありました。 この問題は、眞子さまが皇族であるために一般国民の結婚とは異なる視点で…

歌謡曲にみる汽車の意味

汽車には、人や物の運送を担う公共交通機関としての役割のみではなく人の喜怒哀楽を誘引する不思議な力があると思う。汽車は同じ鉄路を毎日往復するのに、人は一期一会の思い出を汽車に託して記憶する。幼い日、田舎道が東京に向かう鉄道と交差する小高い丘…

コロナ禍のオリンッピク開催

「東京五輪・パラリンピック組織委員会が会場で観客への酒類販売を認める方向で検討していたが、 一転して見送りの方向を固める迷走ぶりを見せた。」 今朝の新聞やTVではこのような趣旨の報道を一斉におこなっていま 新型コロナの蔓延以降、政府は厳しい酒類…

崩壊する日本人の道徳律

かっては日本人の行動選択に際して大きな影響を与えるものとして道徳律(勤勉、倹約など)が重要な地位を占めていたのではないかと思います。その中でも極めて重要でありかつ日本人の美徳の一つでもあったのが「正直さ」であったと思います。 この道徳律の起…

反日という自己撞着

最近は街の本屋さんがめっきり少なくなりました。大型書店やアマゾンの利便性と品揃えが街の本屋さん減少の大きな要因かと思います。かって文化の香りを漂わせた街の風景が変化し長閑かな戦後の庶民の雰囲気が消滅していく寂しさを感じます。 ここ数年、お店…

甘えの構造

国民に対する政府の欺瞞を欺くため大日本帝国が掲げた大義名分とは「天皇」であった。 錦の御旗「天皇」のもとあらゆる不条理に耐え時には生命さえ捧げることが大義に殉ずる帝国国民とされた。国民は「天皇」へ没人化して、己の心情に逆らう欺瞞を取り繕うし…

映画パラサイトは日本の悲喜劇か。

今年のアカデミー賞四部門を受賞した映画「パラサイト 半地下の家族」を観ました。 路地裏の半地下に暮らす夫婦と息子、娘、四人の貧困家族。ある日、息子は友人から家庭教師の代役を紹介をされる。それをキッカケに富豪の家に娘は美術教師、父は運転手そし…

フットボールはなぜ日本ではうけないのか。

例年のごとくスーパーボールを見ながらフットボールが日本で人気がないのは何故かと思いました。 フットボールの魅力は多々ありますが、ワン・プレイ毎にタイムが止まりその時点での点差と残り時間から最適なプレイ(戦術)を瞬時に選択して勝利への確度を高…

甲子園大会はナショナルな祭事だ。

お盆と敗戦記念日にまたがるこの期間に夏の高校野球は開催されます。日本の8月は6日、9日、15日です。日本人が祖先や故郷そして祖国に想いを致す時季なのです。そのような感傷的な季節だからこそ、科学的で経済合理性過多の日常から抜け出したいのです。灼熱…

FIFAポーランド戦に美しい日本の終焉を見た

終盤に至るや見るに耐えない含羞なき同胞の球回し。「勝てば官軍」というが、勝ち敗けの前に道理がある。身を呈してでも道理に殉ずるのが清廉な日本人であったはずだ。相手チームに対する礼節を欠いた身勝手な行為はけっして容認できるものではない。そもそ…

日大アメフト部騒動にみる義理の悲劇

日大アメリカンフットボール選手のレイト・タックル事件が巷の話題となっている。 昨日おこなわれた本人の記者会見をみると愚行はどうも本人の意志ではなかったようだ。 この不祥事にたいする日大の一連の対応はあの戦争末期に起きた特攻隊の悲劇を想起させ…

「淑女は何を忘れたか」-映画評

この名画が日経の日曜版ではコメデイと紹介されていました。実はコメデイに偽装して戦前のエリートを笑い飛ばした市井映画なのです。なによりも桑野通子には度肝を抜かれます。そのハツラツさは小津の遺作「秋刀魚の味」冒頭の岩下志麻を彷彿とさせます。 桑…

白川道の小説

年に一度は白川道を読みたくなる。それは場末の酒場で無性に安酒をガブ飲みしたくなる気分に似ている。 雨上がりの夕暮れ時、盛り場の雑踏から逃れるように飛び込んだ裏路地の見知らぬ居酒屋。日陰の喜怒哀楽が焦げ付いた温風がエアコン代わりの換気扇に乗っ…

『日本人の「戦争」』

日本人の精神構造からあの戦争とはなんだったのかを抉る。その論考は哲学的深淵に至る名著。 楠正成、織田信長の戦から明治へと身分差別を打破して国民の時代を築いた日本。日清・日露は「国民の戦争」を戦うことができた日本。 しかし文明開化は欧米人でも…

俳優ー松方弘樹

「おやじさん、云うとってあげるが、あんたは初めから、わしらが担いでる神輿じゃないの。組がここまでなるのに、誰が血流しとるんや。神輿が勝手に歩けるいうんなら、歩いてみないや、のう!」「仁義なき戦い」第一作。松方演じる坂井鉄也が金子信雄演じる…

カープ女子は現政権への異議申し立てである。

(3年前の投稿) 南海ホークスが消滅してからというものプロ野球への関心は薄れていた。しかし巨人や阪神など人気球団が札束を積んで他球団の主力選手を引き抜いていく、とくに地元フアンと球団が相携え育て上げた広島カープの選手を強奪していく、その傲慢…

昭和45年という時代を抉り取った歌手 2

昭和45年4月には「圭子の夢は夜ひらく」7月には「命預けます」と連続してヒットを飛ばした。そして藤圭子は昭和45年の一年間で燃焼してしまったのだ。 ゲバラ、サルトルそして朝日ジャーナルに象徴される革命的未来に若者たちは憧れた。そんな輝かしいユート…

大震災に思う記憶と記録

震災という非常時の只中で被災した人が記録などとっている余裕はまずないでしょう。 そこで被災した人の記憶が継承され震災が語り継がれることになります。 ところが伝言ゲームに見られるように記憶が伝聞されると尾ひれがついて事実が歪曲されることがあり…

日本エンカ論。

演歌の北島三郎、都はるみ。 艶歌はちあきなおみ、美空ひばり。 援歌の水前寺清子、村田英雄。 縁歌は三波春夫、千昌夫。 遠歌の春日八郎、井沢八郎。 怨歌は梶芽衣子そして恨歌は藤圭子だった。

サザエさんと演歌の花道

会社員の思い出は日曜日の午後の憂鬱であった。夕暮れ時になると近隣のTVからサザエさんのテーマソンが華やかに聞こえてくる。私は月曜からはじまる仕事と周囲に展開する茶の間の風景に大きな落差を感じた。日曜の夜があけると明暗一転する己の心情はどう考…

『ちあきなおみに会いたい』

就職活動の噂話が流れてきたのはゴールデンウイークが終わって長雨が続く蒸し暑い日だった。 昼どき学食の隅に置かれたテレビからは往年の童謡歌手が「ルルル…ラララ…」と囁やくごとく妙な歌を唸っていた。 ちあきなおみのデビュー曲「雨に濡れた慕情」が深…

任侠映画を超えた名作「博奕打ち 総長賭博」

「これは何の誇張もなしに『名画』だと思った。」と三島由紀夫が絶讃した作品です。 一家の総長が倒れ、跡目をどうするかとなったとき格からみて当然と思われた鶴田浩二の兄弟分若山富三郎が騒ぎを起こし務所入りとなる。お鉢は鶴田に廻るが若山を立てるべき…

石原慎太郎論

父を亡くした長男の石原慎太郎が公認会計士をめざして勉学に励む傍らで弟裕次郎がくり広げる奔放で野放図なブルジョア的青春。それは日夜机に向かう慎太郎の羨望を秘かに掻き立てたに違いない。 そのプライドゆえに自分にはできようもない破天荒で反倫理的な…