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地政学でいいのか。

いまある地政学とは物理的かつ政治的な国境や軍事力などヴィジブルなものを諸元とした論理構成と展開をおこなっています。

ところが物理的国境なるものはいまやインターネット網の世界的な普及により消滅しつつあります。

インターネット網はフェースブックやLINEなどSNS連携を駆使したサイバー社会を容易に構築することを可能にしてきました。
しかもごく普通の人たちが世界中から国境を越えて参加しているのです。
つまり地図の上にはないインヴィジブルな社会が毎日のように出現しているのです。もちろん消滅していく社会もあります。ただそれがわたしたちの眼には見えないだけのことです。

思想も収入も異なるが同一の趣味をもったグループから国籍も年齢も異なるが政治的志をひとつにする仲間など多種多様な社会が見えない世界ですでに構築されているのです。

サイバー社会は物理的な国境だけでなく政治的な国境も超えているのです。
このようなサイバー社会はやがてはサイバー国家というようなものになっていくことはありうるのでしょうか。
最近のクラウドファウンデイングやビットコインの急速な普及をみているとその可能性は十分ありうると思えてきます。
いま政権が躍起になっている共謀罪法案などはこの見えざる社会への恐怖に近い不安によるものかとも思えるほどです。

これが物理的かつ政治的国境を前提にした地政学の問題点の一つです。

もうひとつ問題というより課題があります。
それは第5の軍事力、サイバーテロです。
いままでの地政学では陸海空軍そしては宇宙(衛星)軍とその研究されてきましたがサイバーテロは未着手に近いのではないかと思います。
地政学を脅かすサイバー社会とサイバーテロ、その象徴的な結合はアノニマスです。
サイバー社会は参加者の自主的な合意をともなうインターネット上の接点、サイバーテロはインターネット上の悪意ある強制的な接点といえます。
これからは国境や軍事力などを前提にしたヴィジブルな地政学ではなくインターネットなど時空間を超越したインヴィジブルな接続と結合の地政学に目を向けるべきだと思います。