bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

ゴーン問題は日米安保と相似

日産が倒産の危機を救ってくれたルノーに恩義を感じるのは当然だ。ところがいまやルノーの屋台骨を日産が支える状況。収益力のみならず電気自動車はじめ技術力でも日産はルノーを凌駕している。そんな日産にとりもはやルノーは目の上のたんこぶであろう。

しかしゴーンを送り込できたルノーは大株主で日産の首根っこを押さえつけている。物事は日産の思うようにはなかなか進まない。そこで金商法をかざして日本政府に独裁者ゴーンを差出しルノー支配に対するクーデター劇となった。その裏ではおおかた日仏両政府の思惑が策動しているのだろう。

米中貿易戦争にみられるようにグローバル経済の怒涛はいまや国家主導の新植民地主義へと変化しつつあるようだ。

 

ところで日産のルノーに対する構図はアメリカに対する日本の状況に酷似している。

すなわち日米安保条約地位協定に拘束された日本の縮図ではないかと思えてきた。敗戦後、昭和天皇東京裁判から救い米国とソ連による日本の分割統治を回避したのはアメリカである。日本は間違いなくアメリカに大きな恩義がある。しかしいまだ首都の制空権がなく米軍に蹂躙された沖縄を放置しておいていいのか、日本外交の独立性からもアメリカは何かと邪魔になる。

経済的にはともかく軍事的には当面アメリカの傘が当面は必要かもしれない。しかしもう十二分に恩義は果たしてきたのではないだろうか。日産のクーデターを範として主権奪取へ国民総意で取り組む時ではないだろうか。