bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

関西電力の金品受領問題

関電側では恫喝されたと言う。しかし組織ぐるみで長期にわたり脅されていたという、そのことは組織のコンプライアンス問題ばかりでなく事業そのものが世間に対する疚しさなり表面化できない後ろめたい問題を抱えていたのではないか。しかも動いた金の出どころと元手はすべて税金ではないか。
この問題は一企業の醜聞ではなく日本全体を席巻する金権強欲主義の象徴ではないだろうか。金権強欲主義とは文字通り、この世界は金さえあれば思いのまま如何ようにでもできる、金が全ての価値に優先するのだからあらゆる手段を使い金を手にすることを目指すイデオロギーのことである。

このイデオロギーを助長したのが日本国家の収奪システムある。
その原因は収奪的な政治制度(権威主義、独裁的)と収奪的な経済制度(高賦課税、アベノミクスという名の中央指令型計画経済)にある。
さらに為政者の論理性を無視した自己陶酔と膨張本能が収奪制を盤石のものとしてきた。

金権強欲主義の主役は政財官界のエリートだった。ところが今回の主役は町役場の元助役である。強者が権力を盾に弱者から金をはじめとする権益を巻き上げるのが従来の収奪制度だったが今回は弱者ではないものの町役場の管理職が天下の大企業を相手に収奪を行なったようなのだ。まさに下克上であり収奪戦国時代の幕開けを告げるような出来事に思えてくる。

それはまた日本という国家の没落を加速化することになろう。