bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

予測が当たったBREXIT

                     2016年6月初旬に私は以下のよう国民投票を予想しました。

「英国はEUを離脱するであろう」

その通りになりました。

 

英国のEU離脱についてどうも巷間では政治、経済の問題として論議されているようです。

しかし私はこの問題は文化の問題として考えるべきだと思います。

その理由は以下の通りで英国民はEU離脱を選択すると思います。

 

EUを主導するのは名実ともにドイツであることは言を俟たないと思います。

昨今のドイツ隆盛の主因となったのは、ソ連崩壊というロシアの「陰の協力」と宿敵フランスの「陽の協力」という歴史のアイロニーだとの名言があります。

この言葉はまさにEUの本質を言い当てていると言えます。

 

EUの本質とは経済云々ではなく異文化の野合がもたらした意図せぬ結果としてのドイツ文化圏の強化と拡大であり、その現状はユニコーンたるドイツの帝国化とその他諸加盟国のドイツに対する服従と怨嗟の抜き差しならぬ絡み合いだと思います。

 

ドイツというのは偉大な文化国家だとは思いますが人間存在の複雑さを視野から失いがちでアンバランスゆえの強みと恐ろしさがあります。

その権威主義的文化はドイツの指導者たちが専制支配的立場に立つと国民に固有の精神的不安定性を生み出してきたと考えています。

いまやEUの盟主となったドイツはその独裁的立場を強化するとともに第二次大戦端緒の電撃作戦を彷彿とさせるかのごとき中国への急接近を図りEU枠外へのドイツ圏拡大化に邁進し民族国家としての精神的沸点をEUにまで投射しかねない危険性を覚えます。

ドイツとの長年にわたる抗争の歴史から英国がこのような疾風怒濤ドイツへの危惧を持たぬはずはないと思います。

 

それでも経済的合理性に立脚した判断は国家戦略としてはあり得るかもしれません。

しかし問われているのは国民の意思であります。

資本主義そのものがその綻びから限界へと死に至る病のいま、経済的合理性という即物的判断から歴史的敗北ともいうべき民族の屈辱に耐えてまで、ドイツ支配下EU圏に残留する価値があるのでしょうか。

 

世界の耳目を集めた英国の選択がEU残留となると満天下注視のもとに、ドイツ国民は「金目ゆえの協力」という不倶戴天の敵からのこれ以上ない皮相的な贈り物を享受し慢心して現代版第三帝国の妄想に走らぬとも限りません。

それはドイツへの勝利の女神の祝福を世界に印象付け、仇敵の繁栄に自らの身を投げ出し延命を図った英国には敗者の烙印を焼き付けることになりかねないからです。

英国民が寄って立つべきは金目ではなく世界が認める栄誉ある大英帝国の歴史と不屈の国民精神ではないでしょうか。

かつてはその精神で世界を制覇したのですから。

英国民に骨肉化された大英帝国の誇り、それは経済的合理性という選択肢を葬り去るのではないかと思います。

 

※ここで私はドイツを非難する意図は全くありません。むしろドイツ好きですので追記します。