bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

第55回スーパーボール


今度の日曜日にアメリカで開催されるスーパーボールについて、フットボールに馴染みのない方のために独善と主観によるご紹介とご案内をいたします。
お時間がありましたら、TV観戦の一興にしていただければ幸いです。

スポーツ界最大の祝典、NFLスーパーボールがアメリカ現地2月7日(日)フロリダ州タンパのレイモンド・ジェームス・スタジアムで開催される。
NFL(National. Football League)はアメリカン・フットボール・カンファレンス (American Football Conference; AFC)と、ナショナル・フットボール・カンファレンス (National Football Conference; NFC) の2つのカンファレンスから構成され、それぞれ16チームが所属、カンファレンスはさらに東、北、南、西の4つの地区に別れ、4チームずつが所属している。

第55回となる今年のスーパーボールに登場するのは、NFC優勝のタンパベイ・バッカニアーズAFC優勝のカンザスシティ・チーフス。チーフスは昨年のスーパーボール覇者でもある。
また、バッカニアーズは、NFLの歴史上で初めて、自分たちのホームスタジアムでスーパーボウルを戦うチームとなる。

今年の目玉は、なんといってもNFL史上最高のクオーターバック(QB)と言われるバッカニアーズのトム・ブレイディだろう。
ブレイデイの経歴は華麗である。2000年のNFLドラフトで、6巡目の全体199位でニューイングランド・ペイトリオッツから指名を受けプロ入りを果たすと、2年目から先発QBに定着し、同年にチームを球団史上初のスーパーボウル制覇に導いた。以降2020年の昨シーズンまで負け越したシーズンは一度もなく、いずれもQBとしてリーグ史上最多となる17度の地区優勝、14度のNFCチャンピオンシップ進出と10度のNFC制覇、さらには同ポジションでそれぞれ歴代最多となる6度のスーパーボウル制覇と4度のスーパーボウルMVP獲得を達成している。このほか14度のプロボウル、3度のNFL MVPと2度のリーグ最優秀攻撃選手に選出された。リーグMVPとスーパーボウルMVP双方の複数回受賞は、ブレイディと彼の幼少期のアイドルであったサンフランシスコ・フォーテイナイナーズのQBジョー・モンタナの二人しか達成していない快挙である。


ところがトム・ブレイディは昨シーズンが終わるとペイトリオッツを退団、誰もが引退かと思った。しかし彼は新たな機会とフレッシュな再スタートを求めてタンパベイにやってきた。そして大方の予想を裏切り奇跡のNFC優勝を果たした。
実は4年前に彼は日本でトライアウトを行なって私はその場を見学する機会に遭遇した。華麗なフォームから繰り出す正確なパスコントロールは今でも目に浮かぶ。私の選ぶQB 歴代一位は、ボール・スピードとランではデンバー・ブロンコスのジョン・エルウエイ、クレバーな戦略とステップではサンフランシスコ・フォーテイナイナーズジョー・モンタナそしてパス・コントロールでは彼となる。

もう一つの目玉は、ハーフタイム・ショウに登場するアマンダ・ゴーマンだ。先のアメリカ大統領就任式で自作の詩「The Hill We Climb」を朗読その美しいパフォーマンスで世界の注目を集め、就任式直後に大手モデルエージェンシー、IMGモデルと契約した。スーパーボウルに詩人が登場するのはこれが初めてである。
もう一人ショウに登場するのは、カナダ出身のザ・ウイークエンドだ。二人の出演者はともに黒人でNFLのBLM配慮が伺われる。

またNFLはワクチン接種を受けた医療関係者7,500人を試合に招待、それに一般の観客を合わせた2万2,000人(収容人員の1/3)がスタジアムで観戦する。

分断されるアメリカだが、全米で友人家族がバーベキューを囲みTV画面の一挙手一投足に熱狂する。この日だけは幸せなアメリカ国民として一体感に浸るイベント、それがスーパーボールだ。

NHK BSでは8日の午前8時から実況中継をする。