bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

森友問題の本質は民主主義国家の権威喪失と崩壊である

森友問題に関連して衆参両院の予算委員会で佐川前国税庁長官に対する証人喚問がおこなわれました。ラジオの実況中継を聴きながら思ったこと、それは権威に追従しその意向を忖度することで生き延びてきた庶民の盲点を突き問題の本質を外した政官共謀とも思え…

『ハルビン駅へ』ー書評

ロシア史を専門とするアメリカ人歴史学者の手になるハルビンの興隆史です。 20世紀の初頭、いまだかって自由を知らなかったロシアが国家システムに自由を導入しようと試みました。本土から離れた満洲に入植者を引き寄せ自由な社会を構築してロシア・リベラリ…

『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』-書評

本書で満洲建国大学なるものを初めて知りました。 満州建国大学は関東軍と満洲国政府の手により1938年、満洲国の新京市に創設されました。 民族協和を建学の精神として日本人、中国人、朝鮮人、モンゴル人、白系ロシア人の優秀な学生を集めました。その目的…

見失われる森友騒動の本質

国有地取引に関する決裁文書の書き換え報道が全国を駆け巡っているようです。 ことは、昨年の森友騒動に関して財務省が国会議員に開示した決裁文書です。 これとは別の決裁文書が複数存在することを財務省が認めたというはなしです。 たしかにこれは国権の最…

「3.11」とサッカー

駒沢のジムで汗を流してシャワーが終わると同時に’黙禱’のアナウンス。一瞬の静寂を裂いて隣接する駒沢オリンピック競技場からJ2ファンの大歓声が飛び込んできた。更衣室の窓から目をやると公園で散歩をする老夫婦も手作りのお弁当を開いた家族も黙祷をして…

『語られざる真実 (「戦争と平和」市民の記録)』

あの戦争で学徒召集され敗戦後にもかかわらず俘虜となり帰国後自殺した哲学者、菅季治。その誠実で悲惨な人生を菅のソ連抑留記、日記でたどる。さらに帰国後に彼のシベリアでの行為をめぐって開かれた衆参特別委員会の議事録と当代の知識人を結集した座談会…