bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

自民党総裁選に思う。

菅首相の退任表明に端を発した自民党の次期総裁をめぐる選挙が9月29日に行われる予定である。 総裁選の立候補者については毎日のように報道されるが、どなたの意見を聞いても語ることは枝葉末節の目的がみえない戦術論ばかりである。 やがて首相として国の統…

ロシアからの難民に思う。

先月末に北方領土の国後島から泳いで北海道に渡ってきたとされる ロシア人男性は、札幌出入国在留管理局に対し難民認定申請をしていた ことが明らかになったとNHKが報じています。 入管難民法では難民申請の手続き中の外国人は送還が停止されるため、 当面は…

デジタル庁の発足に思う。

本日の朝日新聞は、1日に発足したデジタル庁の事務方トップを務める石倉洋子・デジタル監(72)が、自身の公式ウェブサイトのブログで、画像素材サイトの画像を利用規約に違反して掲載。報道陣とのグループインタビューで無断転載を認め、「私の不注意だった…

アフガニスタン政権崩壊

報道によると、 アフガニスタンでは反政府勢力のタリバンが首都カブールを包囲して大統領府を占拠、ガニ大統領は国外に脱出して同政権は事実上崩壊したとのことです。 タリバン反攻を加速させた直接的な原因はアフガニスタン駐留米軍の撤退にあるようです。 …

歌謡曲にみる汽車の意味

汽車には、人や物の運送を担う公共交通機関としての役割のみではなく人の喜怒哀楽を誘引する不思議な力があると思う。汽車は同じ鉄路を毎日往復するのに、人は一期一会の思い出を汽車に託して記憶する。幼い日、田舎道が東京に向かう鉄道と交差する小高い丘…

ようやく謀略戦に勝った日本

7月23日に開幕した東京オリンピックは、日本の快進撃が続き既に過去最高の17個の金メダルを獲得しています。 心から日本選手の大活躍に大きな拍手を送りたいと思います。 そして、日本政府と招致委員会にも乾杯です。あの戦争で大きな敗因となったのが謀略戦…

「民主主義と七不講に近づく日本の政治」

最近の世論調査によると各種選挙の投票率は50%を割るのが通常であり、いわば選挙権を有する国民の半数が政治参加をしない状況のようです。 つまり国民の半数に過ぎない参加者による多数決決定主義、その結果がすなわち全国民の意思表示だと政治断定されるの…

呆れたオリンピック開会式

安倍前首相の「アンダーコントロール」という東京オリンピックの招致スピーチ、この嘘っぱちに始まった今回のオリンピック騒動は腐敗まみれのまま開会式を迎えました。 やはりというより当然というべきだろうか、余りのお粗末さに私は途中でTVを見るのをやめ…

令和三年夏の敗戦。

7月7日付け共同通信のまとめによると、新型コロナワクチンの住民接種の予約受け付けを停止もしくは制限している自治体は、少なくとも67市区町であり、その原因は国によるワクチン供給が7月から減少するためと報じています。国内に供給源を持たない日本は海…

コロナ禍のオリンッピク開催

「東京五輪・パラリンピック組織委員会が会場で観客への酒類販売を認める方向で検討していたが、 一転して見送りの方向を固める迷走ぶりを見せた。」 今朝の新聞やTVではこのような趣旨の報道を一斉におこなっていま 新型コロナの蔓延以降、政府は厳しい酒類…

崩壊する日本人の道徳律

かっては日本人の行動選択に際して大きな影響を与えるものとして道徳律(勤勉、倹約など)が重要な地位を占めていたのではないかと思います。その中でも極めて重要でありかつ日本人の美徳の一つでもあったのが「正直さ」であったと思います。 この道徳律の起…

「あの戦争は何だったのか」書評

「あの戦争は何だったのか」保坂正康 著(新潮新書) 三年八ヶ月にわたる太平洋戦争、それは当時の日本人の国民的性格がすべて凝縮した最良の教科書だと著者は言います。本書から学ぶ日本失敗の要因を挙げてみました。 ー(国家目標と思想の不在) 日本軍は昭和1…

憲法九条改定を切望する人達に贈る惹句

「自衛隊いまこそクーデター絶好のチャンス!」 妄想と暴走により国家存続の危機をもたらした安倍前首相。その跡を継いだのがヤクザチックな菅首相。国民のためという謳い文句を掲げたが、国民イコール既成権力者とばかり、持てる者への手厚い公助そして持た…

映画『ナンバーテンブルース さらばサイゴン / Number 10 Blues Goodbye Saigon』

戦火のベトナム、誤って人を殺めた商社マンの逃避行。 終戦間際のベトナム全編ロケ、生死のはざまでたくましく生きる人々そして美しい田園風景。躍動感あふれる画面。川津祐介はスクリーンからはみ出るほどの熱演。 しかしアクション映画ではない。 冒頭シー…

新型コロナワクチン接種の予約に思う日本の矛盾。

私はワクチン接種のクーポンと予約通知を一週間前に受け取りました。申し込みが今日の朝9時からでしたので、その時間に指定のウェブサイトをクリックして数分で2回分の接種予約が完了しました。しかも会場は歩いて数分の所に申し込んでOKです。そのあとマイ…

反日という自己撞着

最近は街の本屋さんがめっきり少なくなりました。大型書店やアマゾンの利便性と品揃えが街の本屋さん減少の大きな要因かと思います。かって文化の香りを漂わせた街の風景が変化し長閑かな戦後の庶民の雰囲気が消滅していく寂しさを感じます。 ここ数年、お店…

福島原発の汚染水処理は愚行だ

本日のニュースを聞いて三度びっくりしました。 政府は、「東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける放射性物質を含む 処理水を国の基準を下回る濃度に薄めて海洋に放出する」ことを決定したというのです。 一つは、菅政権の外交オンチです。 バイデン大統…

新型コロナ感染に思うこと。

COVIDー19感染が社会的問題となり一年を経過した。この間の日本政府の対応は決して褒められるものではなかったと思える。よく言えば臨機応変、悪くいえば無節操、その結果として国民は右往左往させられてきたと言えるのではないだろうか。結局のところ今や頼…

街頭から垣間見る新自由主義

コロナ禍の都会を離れ疎開生活に入りはや一年。幾たびか引越しを重ねたが昔馴染みの理容室に今も足を運んでいる。その理容室からの帰り道ふと目にした街頭の景色を契機に思い巡らせたことがある。店を出て駅に向かう坂道には五十肩の治療に通った鍼灸治療院…

第55回スーパーボール

今度の日曜日にアメリカで開催されるスーパーボールについて、フットボールに馴染みのない方のために独善と主観によるご紹介とご案内をいたします。お時間がありましたら、TV観戦の一興にしていただければ幸いです。 スポーツ界最大の祝典、NFLスーパーボー…

アメリカ大統領と分断を巡る妄想

アメリカ大統領選挙では、集団心理を利用したバーチャル扇動ゴッコが国の内外を席巻し妄動にかられた方々もおられたように思います。 私はアメリカ大統領選で妄動ならぬ妄想を逞しくしました。 一つは、あのトランプの後任にもかかわらず新大統領に何ら魅力…

緊急事態宣言と民主主義

首都圏に続いて大阪、京都、兵庫が緊急事態宣言の対象になり、さらに追加される自治体が出てきそうです。しかし政府は緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大することには否定的な見解を示しています。その理由は、私的制約を最小限にするのが本宣言の本来の主…

デジタル化とは何か

日本を含む多くの先進国では経済格差の拡大が続いています。この大きな背景は新自由主義と金融資本主義が健全なる経済発展を阻害してきたためと思われます。巷間いわれる産業の空洞化というのものは別の次元の問題です。日本の産業のモノ作りの成功例であっ…

沖縄と米軍基地

問題の本質は沖縄の悲嘆を枕に惰眠を貪るわたしたち国民の腐敗した倫理体質ではありませんか。あの戦争でわが国は敗戦まぎわに本土決戦を宣言しました。ところが実際に敢行したのは沖縄だけです。さらに敗戦後は四半世紀にわたり米国統治下に放置したまま誰…

国民を愚弄するGOTOキャンペーン

異様なほどキャンペーンに固執していた菅首相は12月14日には一転して全国を対象にしたキャンペーンの停止を表明しました。この背景について私は以下の推測をしています。 日本政府はCOVID-19蔓延に対しては消極的かつ場当たり的な対応しかしてこなかったため…

生命より経済を選択する日本政府

GO TOキャンペーンというキャッチフレーズのもと特定の業界に税金を使い支援する政府の経済政策には大いに疑問を持ちます。 COVID-19禍の影響は、その度合いの多寡はともかくすべての産業界にわたるものです。 それなのに、なぜ特定の業界のみが政府支援策の…

資本主義の終焉についてー試論

資本主義の原点は負債に始まると言われます。そのため資本の論理とは、資本の増殖を絶え間なく継続していくことになります。このためには資本の増殖率=利子率はプラスであることが必要です。そしてアベノミクスが2%に固執したように利子率=利益率が2%を…

フェデックス(FEDEX)で知る放置国家、日本。

所用でイタリアに書類を急送する必要が発生した。そこで即座にFEDEXが思い浮かkinko'sに行ったところFEDEXとは提携解消したとのこと。ネットで調べたところ取扱窓口が東京には数か所しかなく最寄りの帝国ホテルに電話したところすでに閉鎖。しかたなくコール…

三島由紀夫の命日に思う。

三島由紀夫が市ヶ谷台で自決し果てて今日でちょうど50年。三島の最後の言葉「仕方なかった」。中心がないまま確たる目的もなく東洋の果て風に流されるまま漂流する日本。仕方ない国家はこのまま朽ち果てるのでしょうか。三島由紀夫の次の言葉を思い出します…

アメリカ大統領選挙に思う、社会のシンギュラリティ。 

アメリカ大統領選挙ではトランプ、バイデン両候補による政策論争はほとんど見られぬまま両者の非難応酬のうちに国民投票が終わりました。 今回の選挙ではトランプ大統領の独善的な政治行動がアメリカ社会をトランプ派と反トランプ派に国民を分断させたといわ…