bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

財政健全化は必要なのか。

返済不能な債務や毎月の収支が継続的に赤字だと個人生活の継続はできない。

 

しかし国家の場合は、民間部門と政府部門そして海外部門それぞれの収支があるのだからこの三部門の総収入と総支出が同じであれば国家は存続できるはずである。

そうであれば、

民間部門の収支+政府部門の収支+海外部門の収支­=0

であればいいことになる。

すなわち、政府部門の(赤字)額=民間と海外部門の総計(黒字)額

であれば国家は存続できる。

 

ここで国家存続のため政府政策により収支が操作できる部門を考えてみる。

 

海外部門は為替レートの要因に加え輸出先の経済状況や政策に輸入も国民所得の変動などに左右される。このため政府が海外部門の収支を操作することには限界がある。

 

政府がある程度裁量的に操作できるのは政府部門の支出(財政出動)と民間部門の支出(増税)しかない。

(政府の収入となる増税政策は、税率は操作できるが収入=税収額は操作できない。政府の支出となる減税政策も同様)

 

つまり政府部門の赤字は民間部門の黒字を相対的に増加させることになり、財政の健全化を目指すことは逆に民間部門を苦境に追い込むことになる。