bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

ウクライナ停戦をめぐる米ソ協議

アメリカンとロシアの高官がサウジアラビアに集合、ウクライナ停戦の協議が持たれた。しかし、期待されたトップ会談の目処どころか、停戦への道筋も協議されなかったようである。停戦の当事者たるウクライナが参加しない米露協議であるからして当然の結果であろう。そもそも今回の協議そのものに正当性がない。

アメリカの意図は、停戦交渉に踏み込む前にまずロシアの真意を見定めたい、さらにEUと中国が如何なる反応を示すか様子を見たかったのではないだろうか。

外交とは国家間デイールの一手段であるが、トランプ大統領はデイールの功(私的な功に過ぎないノーベル平和賞と米国民の喝采)を焦り、弱者のウクライナを切り捨てつつ、ロシアに対しては過剰に宥和的となることで独断的な結論を出してしまうという危惧である。その結果、実質的には敗戦に近い状況下のロシアに戦勝感を与え、誤ったイメージが世界に波及しかねないことを危惧する。