今日は国会の最終日でした。
参院選を前にして安倍総理の口から「消費税増税を延期する」との一言が飛び出すのではないかと期待していましたが、淡き夢でした。
国会を終え参院選を前にした安倍総理の記者会見をラジオで聞いていました。
年金や憲法を参院選の争点にするとの意図でしょうが、年金の財源を確保するため経済の活性化やら憲法審議会での討議が数時間しか行われなかったなど枝葉末節の話ばかりで呆れました。
滔々と語っていましたが、国家ビジョンなき憲法改正の話や既に破綻している年金システムの弥縫策など、中身のないその場凌ぎの空虚な戦術論のみです。
具体的な将来の国家像と国民生活の未来像などまったく見えては来ません。
一国の為政者にとって重要なことはこの国をどの様な国にするのか、国家の青写真をタイムスケジュールをもって国民に提示することだと思います。
国家の基本戦略なくして憲法の何処をどうするのか、野党のみならず国民もまともな議論ができるはずがありません。
掛け金支払い層がいずれ受給者層を支えられなくなる年金システムはもはや保守修繕のしようもないでしょう。高所得者から低所得者への強制的所得配分など社会保障システムの発想転換を検討するか、それとも新自由主義に徹底した自助努力次第の放任システムにするか?選択肢は多々あるでしょう。
しかし過去の延長線上での改善発想と独善的合理主義に立脚する限り、政治を市場に放り出すことになりかねないでしょう。
国家の明確な戦略なきまま楽観的かつ機会主義的な戦術論を積み重ね、結局は出口を失い敗戦に至った失敗の歴史を繰り返してはならないと思います。