bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

ニ・二六事件

待ちと期待の革命

二・二六の青年将校はおそらく事件当日に自らを革命の起爆剤へと純化させたのではないだろうか。貧苦の渦中にある国民に先駆けて自分たち先進的精鋭が決起すれば、広範な国民勢力は必ずや立ち上がるはずだと。 この思考は1960年全学連の安保闘争に継承された…

ニ・二六事件 外伝(後)

3月5日この日、入院将校中の最上席者であった金岡中佐から昼食をともにしたいと申し出があり、寿はありがたくお受けした。最後の昼食をとったあと中佐あてに残した歌がある。 ”武士の道と情を盛り上げし 昼餉の味のいとど身にしむ” 入院以来、寿に付き添って…

ニ・二六事件 外伝(前)

JR熱海駅からお宮の松に向かうバス通りをしばらく歩くと国道135号線に行きあたる。 その先に見えるのは国際医療福祉大学の熱海病院である。 駅から延びる道と135号線が合流する道路その右手からは切り立った崖がそそり立っている。 このあたり一帯が元熱海衛…