FIFAワルドカップ2022に出場した日本チームの大活躍にはまさに眼を見張る思いである。試合前から劣勢が予想されたドイツそしてスペインと立て続けて逆転勝ちを収めたのである。
この奇跡的な出来事に国内のメディアは舞い上がりサムライ・ブルーの報道に明け暮れている。多くの国民も忍び寄る生活不安をかき消すようにしばし感動の坩堝に身を任せているかのようである。
こんな状況をみていて思い出した歌詞がある。
「海の民なら男なら みんな一度は憧れた
太平洋の黒潮を 共に勇んで行ける日が」
昭和14年の軍歌「太平洋行進曲」である。
誰も彼もワールドカップ出場の日本チームの応援をしないと仲間はずれになりそうな雰囲気である。
国家の戦争とスポーツの国際試合が同列で国民感情に訴求して画一的な全員参加を強制する異様な不安を感じる。