bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

日本文化論

私は、文化というものは伝統や芸術など民族の歴史から派生した生活様式を総括した呼称だと思います。そこで生活様式の基本、または、原点というべきものは何かというと、それは「思考様式」であろうと考えます。そして思考様式とは次に述べるようなものではないかと愚考する次第です。思考そのものは個人により形成されるものですが、民族の思考様式とは、個々人の思考にみられる共通多数項の歴史的集積であると思います。

その共通項は何かと考えたものが以下です。


日常生活では、数値や言語による検証と確認(形式 知)を嫌い、過去の経験や言わぬが花などと阿吽の呼吸(暗黙知)を好む傾向にあり、それはやがて議論や論争を回避する姿勢を美徳化して、革命、内乱が稀有な歴史を築き挙げ、ものごとを判断するにあたっては、その場の雰囲気や情緒に流され易く(人情)、主観と独善(暗黙知)を合理的と言い換え、その価値を美的評価に高める傾向が強く(義理や茶道、華道などの…道)その行き着く先は、道を極めた孤高の…などと「唯我独尊」の境地を日本の美の極致(神風、万世一系の神国日本など)とまで賛美しかねない 科学性も合理性もなく客観的ですらないニヒリズム(諦観を美化する散華)を醸成してきた。

ニヒリズムとは突き詰めると孤高の精神の昇華であり、それが芸術のみならず精神構造の共通項として美的評価に連動して構築された日本文化はそれなりに素晴らしいものだと思います。