bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

GDPは生活向上の指標たり得るのか。

GDPとは、一定期間内に国内で生産された財とサービスの付加価値の合計額を示し、国の経済規模や健全性を表す指標である、と一般的に定義されています。

そしてGDPの増加率がすなわち経済成長率とされているようです。

しかし生活の質が向上して経済成長した場合のみでなく、生活に負の影響を与える場合でもGDPが増加することがあるのではないでしょうか。例えば自然災害により道路や家などが破損した場合の災害復興工事です。復興に費やされる財とサービスは新たな経済的付加価値をもたらすものの被災者や被災地の経済的かつ精神的な犠牲を代償にしてこそ成り立つものです。森林を伐採してゴルフ場を作ることで経済的付加価値は創出されますが、自然破壊が進み生物多様性を失っていきます。GDP増加率では量の比較はできても、GDP増加の原因など質的な評価、比較はできるのでしょうか。

もしできないのであれば、私たちの生活にとりGDPという経済指標は如何なる意味があるのでしょうか。

経済とは「経世済民」のことだと教えられた世代にとっての素朴な疑問です。