bekiranofuchi’s blog

社会を独自の視点で描いてみたいという男のつぶやき。

国際連合とは専横の免罪符か。

2月24日、ロシアは突如としてウクライナへの軍事攻勢を開始しました。プーチン大統領は「我々の抗議に対してNATOは東への拡大を続けている」とNATOを非難し、ウクライナに対して現政権の退陣・非軍事化・中立国化(NATOへの非加盟)を要求しています。ウクライナに進撃したロシア軍は民間施設などへの無差別攻撃を行い多数の民間人が犠牲になっています。世界社会から沸き起こる避難や欧米各国の経済制裁にもかかわらずプーチン大統領にはウクライナ侵攻を停止する気配は一向に見られません。

このような事態に対処するのが国際連合の役割です。

国際連合では緊急特別会合が開かれロシアを非難しロシア軍のウクライナからの即時撤退などを求める決議案が賛成多数で採択されました。しかしながら、この決議はロシアに対するする強制力を持つものではありません。

国際連合には6つの機関がありますが、そのうちで事実上の最高意思決定機関は国際連合安全保障理事会( United Nations Security Council、UNSC)であり、この機関のみが世界平和と安全の維持に主要な責任を負い、法的に国際連合加盟国に拘束力を持つ決議を行うことができるのです。

安全保障理事会は、5か国の常任理事国アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国)と加盟国の中から総会で選ばれる10か国の非常任理事国の計15か国から構成されます。常任理事国は、手続き事項を除く全ての事項に関する安保理事会の議案への拒否権を有しています。したがい安保理常任理事国のうち1か国でも反対すれば、議案は成立しないこととなります。先の安全保障理事会ではロシア非難決議案は否決されました。常任理事国のうちロシアが反対したからです。

国際連合(United Nations)は、その前身である国際連盟第二次世界大戦を回避できなかった反省から、平和を維持し戦争を防ぐ仕組みを実現させるべく発足した国際的な組織ですが、発足時から主導権を掌握していたのはアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の五か国です。いうなれば第二次世界大戦戦勝国連合を中心にしたものだといえます。ところが戦争勝利に向けて団結したものの戦争が終わると当初から思惑の異なる五か国は各国が勝手な主張や行動を展開し、いまや国際連合は世界平和を維持するどころか世界の分断を容認するかのごとき国際機関となってしまいました。総会では平和を希求する人道的な決議がなされても安全保障理事会では常任理事国から拒否権が発動され、免罪符のごとき存在価値しかないとも思えます。今回のウクライナ侵攻という国際社会を無視した暴挙というべきロシアの行為は、国際連合の偽善的性格を熟知した戦術であったと思えます。

国際連合とは世界平和を維持、促進する機関ではなく、第二次大戦の戦勝主要五か国の同盟であり戦後の国際社会を統御する五か国の独断専横の免罪符に過ぎないものかもしれません。