岸田内閣の支持率が低下していると各報道機関が報じています。
多くの報道機関がおこなう内閣支持率の調査方法は、回答者の生の声を聴取した結果をそのまま反映するのではなく、
支持する理由と支持しない理由の回答をあらかじめ用意しておき回答者がその中から回答を選択する方式です。
しかし、回答の選択肢(複数選択可能)の中には疑問を感じるものがあります。
それは支持する理由としていつもあげられる次の選択肢です。
一 「他に適当な人がいない」
二 「首相の属する党を支持している」
上記一については、支持する必要条件も十分条件も満たしているとはいえません。
質問サイドでは消極的な選択だというのでしょうが、それは選択肢方式選定の
自己欺瞞であり支持する理由の選択肢とは決してなり得ないと考えられます。
二については、首相の属する党への支持と首相が首班を務める内閣とは
異なる政治的性格のもの(政党支持率とは異なる)であることを質問サイドが
認識していないと思えます。
消費者アンケート調査でよくある回答者セグメントをあらかじめ選定したうえでの誘導型調査
とは思いませんが、内閣支持率の調査が報道されるたびに感じる大きな疑問です。